あと3人。
あと3人。
あと3人。
理沙はさっきから震えが止まらなかった。

恐怖と絶望で吐き気がこみ上げてきてはトイレに走る。
胃の中のものをすべて吐き出しても吐き気は止まらずに、涙を流しながら何度もえずいた。
教室へ戻ると美麗と昂輝のふたりが寄り添って座り込んでいる。

よりによって今残っている3人はこのメンバーだ。
美麗と昂輝は付き合っているから、単純に考えれば次の生贄に選ばれるのは自分だった。

そう考えただけでまた吐き気がこみ上げてくる。
きっとふたりは嫌がる私を無理やりにでもベランダへ出すだろう。

愛する人を救うために。
愛する人と一緒に生き残るために。

そのためには私という犠牲がどうしても必要だから。
だけど理沙だってそう簡単に生贄になるつもりはなかった。