「え?」
唐突に手の甲に緑色のマークが浮かび上がると、次の瞬間、そこから虹色の光が吹き出してくる。
「しまった……!」
穂波君(偽)は何かを悟ったようで、そう言った。
わたしには何のことだか分からず、目の前の出来事を見守ることしか出来ない。
虹色の光の尾がじょじょに先細りになっていき、そこから――――
つむじが出てきた。
ん?と怪訝に思う間もなく、わたしは目を見開き、口をあんぐり開けることとなる。
ずずずっと人間の――――
生首が出てきたからだ。
手の甲の上に突如現れた人の頭部に、驚かないわけがない。
だいたい、面積的にありえない。
「ぎゃあああ!」
思わず手をぶんぶんと手を振り、その生首を払おうとするけれど、それどころか首から下の部分までが現れてくる。
白目を剥きそうになりながら、わたしは必死で手を振る。
すると、
「ちょ、ちょっと止めろ、ミサキ!むち、むちうちになるから!いてぇ……っ、舌かんだ!」
その生首が顎をがくがく言わせながら、わたしの名を呼ぶ。
「ん?」
この品のない話し方には、覚えがある。ものすごくある。
けれど、そんなわけはないのだ。
その人物は今、THE MAKAIに……。
やにわに、生首と目が合う。それからわたしは、その人物の目だけではなく鼻、口そして顔全体をたどる。
唐突に手の甲に緑色のマークが浮かび上がると、次の瞬間、そこから虹色の光が吹き出してくる。
「しまった……!」
穂波君(偽)は何かを悟ったようで、そう言った。
わたしには何のことだか分からず、目の前の出来事を見守ることしか出来ない。
虹色の光の尾がじょじょに先細りになっていき、そこから――――
つむじが出てきた。
ん?と怪訝に思う間もなく、わたしは目を見開き、口をあんぐり開けることとなる。
ずずずっと人間の――――
生首が出てきたからだ。
手の甲の上に突如現れた人の頭部に、驚かないわけがない。
だいたい、面積的にありえない。
「ぎゃあああ!」
思わず手をぶんぶんと手を振り、その生首を払おうとするけれど、それどころか首から下の部分までが現れてくる。
白目を剥きそうになりながら、わたしは必死で手を振る。
すると、
「ちょ、ちょっと止めろ、ミサキ!むち、むちうちになるから!いてぇ……っ、舌かんだ!」
その生首が顎をがくがく言わせながら、わたしの名を呼ぶ。
「ん?」
この品のない話し方には、覚えがある。ものすごくある。
けれど、そんなわけはないのだ。
その人物は今、THE MAKAIに……。
やにわに、生首と目が合う。それからわたしは、その人物の目だけではなく鼻、口そして顔全体をたどる。