「ミサ、どうしたの?」
急に黙り込んだわたしを心配したのか、まほりが顔を覗きこんでくる。
「ううん、何でもないの。ただ、コータローを見つけないとって思って」
「そっか。いないと、困るね?」
わたしの顔を見て、まほりは笑う。
ひょっとしたら、実は何もかも知っているのかもしれないとすら思わせる、寛容な笑顔だった。
だから、さっき閉じていったはずの涙腺が再び緩み、
「いないと困る」
まほりのTシャツの裾を掴みながら、何とかそう言った。
端から見たらきっと、女の子に泣きついた情けない男だったと思う。
まほりはそんなわたしの頭を撫で続けてくれた。
そして、わたしが落ち着いた頃に、
「キーパーソンはやっぱり戸田さんだと思うんだ。ミサの話を聞いてて、ちょっと見えてきたことがあるから。作戦を使えば楽勝で捕まえられるよ、きっと」
まほりはいかにもワクワクした表情でそう言った。
確かに、まほりはお姉さんかもしれない、とそのとき思った。
このマイペースなまほりに、わたしは救われているな、とも素直に感じていた。
急に黙り込んだわたしを心配したのか、まほりが顔を覗きこんでくる。
「ううん、何でもないの。ただ、コータローを見つけないとって思って」
「そっか。いないと、困るね?」
わたしの顔を見て、まほりは笑う。
ひょっとしたら、実は何もかも知っているのかもしれないとすら思わせる、寛容な笑顔だった。
だから、さっき閉じていったはずの涙腺が再び緩み、
「いないと困る」
まほりのTシャツの裾を掴みながら、何とかそう言った。
端から見たらきっと、女の子に泣きついた情けない男だったと思う。
まほりはそんなわたしの頭を撫で続けてくれた。
そして、わたしが落ち着いた頃に、
「キーパーソンはやっぱり戸田さんだと思うんだ。ミサの話を聞いてて、ちょっと見えてきたことがあるから。作戦を使えば楽勝で捕まえられるよ、きっと」
まほりはいかにもワクワクした表情でそう言った。
確かに、まほりはお姉さんかもしれない、とそのとき思った。
このマイペースなまほりに、わたしは救われているな、とも素直に感じていた。