わたしは、何とかギリギリの点数で確認テストに合格して、これ以上の補習を免れることになった。

 横堀君も、信じられねぇ……言いつつも合格したようだった。
 彼と仲のいい紀瀬君と斉藤君は不合格だったみたいで、横堀君にブーイングを浴びせていた。

 補習のときの横堀君の言っていたことが気になったけれど、今朝靴入れの中に入っていた『果たし状』の指定してきた時間が迫っていたので、わたしは教室を出た。

 『果たし状』は夏休みに入る前から始まり、夏休みの補習中の今まで毎日毎日別の相手から入れられている。
 何も、果たし状の相手はわたしに決闘を挑みたいわけじゃない。

 わたしを呼び出しておいて、最終的には和史をおびき寄せて戦いを挑む。
 それが大きな目的みたいだ。

 毎日毎日それを相手にするのはとっても面倒くさいことだけれど、和史と子どもの頃からの付き合いなのが運のつきだと今では諦めている。