小走りで運転席に乗ったパパが、手際よく準備をした。 「持てる?」 その問に頷いたものの、手に力が入らない。 「持ってるから」 苦しいながらも少し呼吸を整え、吸入器を口に含む。 深く吸い込むと、満足そうな顔が見えた。