*陽side*
………る、………はる……
遠くの方で名前を呼ぶ声がする。
だが目を開ける気になれず、頷いてみる。
肩が少し揺れ、もう一度名前が呼ばれた。
「陽……」
そこでようやく目が覚めて顔を上げたら、ソファの前に港がしゃがんでいた。
「ごめん、起こして」
「…ん」
「冷えるからベッド行こう」
「…あ、わたし寝ちゃったんだ」
「疲れたね、歩きまわったから」
「うん……でも、楽しかった」
港が微笑み、髪が撫でられる。
私を包み込んでくれるような笑顔がそこにあり、吸い込まれそうになった。
「寝る前にお風呂入りたい…」
「うん、お湯入ってるよ」
「今日も一緒に入ってくれる…?」
「…うん、もちろん」
*おわり*


