久しぶりに食べた母の手料理は、しみるほど美味しくて。
手の込んだ料理を作るのが億劫ないま、涙が出るほど美味しくて…
「帰ってくるって聞いたから張り切っちゃった」
「嬉しい、自分では作る気おきないの」
「そりゃそうよ、当たり前」
「でもね、どんどん大きくなるお腹撫でてると、本当に幸せなの」
「うふふ、顔に現れてる」
「これがね、最近の赤ちゃん」
母子手帳に挟んでいた写真を見せた。
お腹の中にこの子がいると実感が湧く、大切な写真。
「かわいい…」
母が箸を置き、愛おしそうにその写真を見つめる。
「陽がお腹の中にいたときのことを思い出したの、私も写真大切に持ってたから」
「そうなんだ…」
「港くんにも見せたんでしょ?」
「もちろん。可愛い可愛いってなかなか離さなくて」
「ふふ、そうよね」
「ベビー用品も一緒に買いに行ったし、迎える準備はばっちり」
「そう。…でも、不安もあるんでしょ?」
「あるよ……半分以上は不安かも」
「…いつでも来ていいんだからね」
「…うん。ありがとう」


