「さあ、そろそろお開きにしましょうか!」

「「「「え〜⁈やだ〜!」」」」

「あら、いいの?このまま遊んでばかりでいたら宿題終わらないわよ〜?」


「「「………」」」

黒羽ちゃんのお母さんが言うと、みんな図星だったのか黙ってしまった…

少しすると萌音ちゃんが口を開いた。
その顔は少し苦しそうな顔して、

「だ…だって、!黒羽ちゃんと…最後の…」

え?黒羽ちゃんと最後ってどういうこと…?
私は周りを見渡した。

みんなの顔を見て、確信した。

私は私の中でどこか気づいていたのかもしれない、

このパーティーの意味、私を呼んだこと、そしてあの黒羽ちゃんに対しての胸騒ぎ。
 
黒羽ちゃんは…"長くはない"
お母さんもお父さんも知っていたのかもしれない。

だから、避けていた永栄町の話題を私に話したんだ。
なら、最初から言ってくれればいいのに…

私が悔しさを滲ませていたとき、黒羽ちゃんが沈黙を破った。

「…なんのこと?萌音?私と何が最後なの?w」

明るく冗談っぽく話しているつもりの黒羽ちゃんをみて萌音ちゃんは、

「っ…ううん、黒羽ちゃん家でやるパーティーが終わっちゃうなぁ〜って、ごめんね勘違いさせるようなこと言っちゃって…あはは。」

と辛そうに笑って誤魔化した。

「もう、!萌音ったら!またパーティーすればいいでしょ?w」

「…うん。」

また気まずい沈黙が流れる、と思っていたら黒羽ちゃんのお母さんが雰囲気を変えるために明るい口調で言った。

「…じゃあ、お開きにしましょうか!みんな夜遅いから送るわよ〜」

「「「マジ?!ありがとー!」」」

さっきの暗い雰囲気はどこへやら、いつもの調子に戻ったみんなに私は少し戸惑った。

「あ、星奈ちゃん達はもう少しだけいい?」

「あ、はい。」

「ありがとう!じゃあみんな準備して〜!」

「「「はーい!」」」

黒羽ちゃんのお母さんの声を合図にみんな急いで帰る準備を始めた。