派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「アルフィア嬢、何をしているんだ。早くしないと、昼休みが本当に終わってしまうぞ?」
「あ、はい」

 ドルキンスに呼ばれて、私は彼らの後ろをついていく。
 校舎裏から校内に戻って、私はあることを思い出す。そういえば、メルティナはどうしているのだろうか。
 辺りを見ても、彼女の姿は見当たらない。ということは、先に食堂に向かったのだろうか。

「ドルキンス様、一つ質問なのですが、ここに来る時にメルティナを見かけませんでしたか?」
「メルティナさんか? 見ていないな……ああ、そうだ、アルフィア嬢、別に俺に対してそんな堅苦しい態度は使わなくていいぞ? クラスメイトなのだから、もっと軽く接してくれていい。ドルキンスと呼んでくれて構わない」
「……えっと、それではそうさせてもらい……そうさせてもらうわ、ドルキンス」

 ドルキンスは、メルティナのことを見ていないようだ。彼女のことだから、私が帰ってくる前で待っているのではないかと思っていたのだが、そうではないらしい。
 別に、彼女が先に食堂に向かったとしても、それはまったく構わないことである。それを咎めるつもりは毛頭ない。
 だが、その行動は彼女らしくない行動だと思ってしまう。もしかして、何かあったのではないか。そんな不安が過ってきたのだ。