派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「そんなゲームはなかった……そういうことなの?」

 この世界に、『Magical stories』はそもそも存在していなかった。状況だけ考えると、そんな気がしてしまう。
 だが、私はあのゲームを確かにプレイした。その記憶は、鮮明に残っている。それが夢だったとは、もう思わない。
 私は、既に色々な不可思議な体験をしている。今更、この程度のことで大きく動揺したりはしない。

「何かしらの不可思議なことが起こったんだろうけど……どういうことなんだろう?」

 私は、少し考えてみる。だが、数秒思考した後に、それが意味がないことだとわかった。
 私は、魔法に関してそこまで深い知識がある訳ではない。魔法以外の不可思議なことは、さらにわからない。そんな私がいくら考えても、答えが出る訳はないのだ。

「まあ、これも皆への土産話ということにしようかな……」

 私は、パソコンを落としてからゆっくりと立ち上がった。
 二つの世界は繋がっている。私は、また皆と会うことができるのだ。

「さて、そろそろ行かないとね……」

 『Magical stories』の世界に転生して、私は様々な経験をした。
 そのおかげで、掛け替えのない人達とも出会えた。大変なことも多かったが、それを得られたことは、何よりも幸いなことだといえるだろう。