派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 私達は、ネルメアとオルディネスを見送ってから、集まっていた。
 決着としては呆気ないように思えたが、彼女はこの世界から消え去った。もうこれ以上、暗黒の魔女が悪事を働くことはないのだ。

「これで……終わったんですね?」
「うん、終わったんだよ」

 メルティナは、とても感慨深そうに呟いていた。
 彼女によって、この世界にネルメアの魂が存在しないことは探索済みだ。つまり、本当に彼女との戦いは終わったのである。
 メルティナにとっては、長きに渡る因縁だ。時が巻き戻る前から、ネルメアは優れた魔力を持つ彼女を狙っていた。本当に、長い戦いだっただろう。そんな風になるのも、当たり前である。

「結局の所、彼女は夫を失った悲しみによって、狂気に取り憑かれていたということなのでしょうか?」
「そうなのかもしれません。オルディネスの様子を見ていると、そう考える方が自然なような気がします」

 バルクド様は、剣をしまいながらメルティナとそんな会話を交わしていた。
 ちなみに、彼が戦っていたゴーレムも既に動きを止めている。ネルメアが戦意を喪失したくらいから、そちらのゴーレムも動かなくなっていたのだ。

「愛する者を失った悲しみか……そう考えると、彼女にも同情できる部分があったということか」
「まあ、それで人に危害を加えていいことにはならないだろうけどね……」
「そうだな……だが、一歩間違えば、俺やキャロム君だって、彼女のようになるかもしれないのだぞ? 自分の大切な者を失うというのは、辛いことだ」
「そうだね……」