天に昇っていくネルメアとオルディネスを、密かに見守っていた者がいた。
それは、ネルメア自身である。彼女は、自身の大半が籠った魂の行く末を、忌々しそうに見つめていた。
「軟弱な……あの程度で折れるなんて」
ネルメアは、念のために自身のバックアップを残していた。夫の魂と自身の魂を、ほんの少量ではあるが切り離しておいたのだ。
魂だけの状態なら、いくら年月が経とうとも問題はない。計画は、何度でもやり直すことができるのだ。
「……まさか、自分自身すらも否定するとはな」
「……え?」
そんなネルメアの耳に届いたのは、聞き覚えがある声だった。彼女は、ゆっくりとその方向を振り返る。
「よう……」
「リ、リオーブ?」
そこに立っていたのは、リオーブだった。彼は、冷たい瞳でネルメアを見下ろしている。
その冷たい視線に、ネルメアは焦っていた。最低限度に切り分けられた彼女の今の魂には、リオーブに対抗できる程の力すら、残っていなかったからだ。
「……お前には、随分と多くの人々が苦しめられてきた。姉貴やファルーシャ、それにメルティナを始めとする学園の皆、さらにはシャザームという魔法使いもか」
「な、何を……」
「そろそろ、本当に決着をつけるべきだろう。お前自身ですら、それを望んでいる。だというのに、お前はいつまでも諦めが悪いようだな?」
「く、くっ……」
それは、ネルメア自身である。彼女は、自身の大半が籠った魂の行く末を、忌々しそうに見つめていた。
「軟弱な……あの程度で折れるなんて」
ネルメアは、念のために自身のバックアップを残していた。夫の魂と自身の魂を、ほんの少量ではあるが切り離しておいたのだ。
魂だけの状態なら、いくら年月が経とうとも問題はない。計画は、何度でもやり直すことができるのだ。
「……まさか、自分自身すらも否定するとはな」
「……え?」
そんなネルメアの耳に届いたのは、聞き覚えがある声だった。彼女は、ゆっくりとその方向を振り返る。
「よう……」
「リ、リオーブ?」
そこに立っていたのは、リオーブだった。彼は、冷たい瞳でネルメアを見下ろしている。
その冷たい視線に、ネルメアは焦っていた。最低限度に切り分けられた彼女の今の魂には、リオーブに対抗できる程の力すら、残っていなかったからだ。
「……お前には、随分と多くの人々が苦しめられてきた。姉貴やファルーシャ、それにメルティナを始めとする学園の皆、さらにはシャザームという魔法使いもか」
「な、何を……」
「そろそろ、本当に決着をつけるべきだろう。お前自身ですら、それを望んでいる。だというのに、お前はいつまでも諦めが悪いようだな?」
「く、くっ……」



