派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

『……その気概だけは、結構なことだけど、あなた達小粒が何人いたって、私のゴーレムを倒せはしないわよ』
「シャザーム……これは、念話の類か。頭に直接語り掛けてきているという訳だね……」
「暗黒の魔女、俺達が前と同じだと思わないでくれ。男子三日会わざれば、なんとやら。成長した俺達の力に、精々恐れおののくがいいさ」

 ネルメアは、私達だけではゴーレムを倒せないと思っているらしい。
 確かに、彼女からすれば、私やドルキンスは小粒だろう。そんな私達よりも秀でたキャロムでさえ、そうなのだから、それは間違いない。
 しかし、そんな私達にもできることはある。そのために、ここまで厳しい修行に耐えてきたのだ。

「よし、二人とも僕に合わせてくれ!」
「ああ!」
「ええ!」

 キャロムは、目の前に魔力の球体を作り出す。それに合わせて、私とドルキンスも魔力を集中させる。

『何をしようとしているのかは、知らないけど……私のゴーレムが、負けることなんてないわ!』

 そんな私達の前に、ゴーレムがもう一体現れた。どうやら、私達を素早く片付けるために、戦力を増やしたらしい。
 それは、私達にとってある種都合がいいことである。なぜなら、今から使う魔法なら、二体くらいは巻き込めるからだ。

「ふっ……まったく、僕も舐められたものだね。こう見えても、天才だというのに……」
「そんなキャロム君だからこそできるこの一撃で、あいつを驚かせてやればいいさ」
「……いや、僕一人ではきっとできなかったよ。二人がいたから、この魔法が使えるんだ。百年に一度の天才を支えてくれるかけがえのない人達がいるから……」