派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「騎士団に協力は仰げないの?」
「消耗している今、その協力を受け入れてもらえるでしょうか?」
「それは……」

 メルティナの力は、よく知っている。しかし、それでも、今回は危ないと思う。
 せめて騎士団と協力するべきだろう。残り八体を倒すためには、それが必要だ。
 もちろん、その間にシャザームは態勢を立て直すかもしれない。だが、それでもここはまだ待つべき時だ。
 勝算がないのに、彼女を行かせてはならない。私は、そう思ったのである。

「メルティナ、焦っては駄目だよ。その岩の巨人は、簡単に作ったり修復できたりするものなの?」
「それは……そう簡単ではないはずです」
「それなら、騎士団が再び襲撃できるようになるまで待とう。その方が、勝算は高いはずだよ」
「……確かに、そうかもしれません」

 私の説得に、メルティナは納得してくれたようだ。
 そのことに、私は安心する。ここで、彼女を止められなければ、大変なことになっていただろう。本当によかった。そう思いながら、私は肩の力を抜くのだった。