「どう思いますか?」
「どう思うか?」
「ええ、その手紙に、私達は従うべきなのでしょうか?」

 メルティナは、私にそんな質問を投げかけてきた。
 彼女は、手紙に従うべきか迷っているようだ。今まで、自分で解決に当たってきたため、そう思うのだろう。

「メルティナ、基本的には従うべきだと思うよ。だって、この国のそういう機関がことにあたるんだから……」
「しかし……シャザームに対抗できるのでしょうか?」
「わからない……でも、流石に大丈夫なんじゃないかな? 魂を分けたら魔力も分かれる訳なんだから、残っているシャザームはそんなに強くないはずだし……」
「そう……ですよね」

 私の言葉に、メルティナは不安そうに頷いた。どうやら、彼女はあまり納得していないようだ。
 人生を二周目歩んでいる彼女は、いつも覚悟が決まっている。それは、すごいことであるとは思う。
 ただ、なんでも自分で背負うのは、やめた方がいいのではないだろうか。せっかく、騎士団が解決してくれると言っているのに。

「メルティナ、ここはとりあえず騎士団に任せるべきだよ。あの暗黒の魔女との戦いをあなたがずっと引きずる必要なんてないはずだもん」
「シズカさん……そうですよね」