派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「まったく、とんでもない入学式だったな……」
「ああ……生徒会長も新入生代表も、まさかあんなことを言うなんて……」

 私は、バルクド様とリオーブ、さらにはファルーシャとも同じクラスである。これは、ゲームをプレイしていてわかっていたことだ。

「まあ、本人がそこにいる手前、あまり言いたいことではないんだが……」
「……そうだな」

 さらにいえば、件のキャロムも同じクラスである。ディゾール様以外の攻略対象はここに揃っているのだ。
 そして、もちろん、彼女もこのクラスにいる。攻略対象が揃っているのだから、主人公も当然いるのだ。

「あ、そういえば、アルフィアさんの隣の席は、例のメルティナさんですよね?」
「え? ああ、そうみたいですね……」

 メルティナとアルフィアは、席が隣同士である。これもゲーム通りなのだが、窓際の一番後ろの席にメルティナ、その隣にアルフィアという席順なのだ。
 そういう席順であるため、隣の席に虐めてくる人がいるというとても窮屈な環境で、メルティナは学園生活を送ることになる。心情的に、それはかなり苦しいものだっただろう。実際にプレイしている私も苦しかったのを覚えている。
 もっとも、今の私は彼女を虐めるつもりはない。きっと彼女もそこまで苦しい生活は送らないだろう。