派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 私とドルキンスは、空き教室で倒れていた。単純に、疲れたからである。
 魔力の放出とそれを制御する修行は、かなり疲労するものだった。思っていた以上に、辛いものだったのだ。
 そもそも、魔力を消費するのは疲れる。それに加えて、魔力を制御するというのは集中力がいる。それにより、精神的にもかなりきつい。
 こうして、肉体的にも精神的にも疲れた私達は、空き教室の床に転がることになったのである。

「シズカ嬢、大丈夫か?」
「ええ、なんとか……ドルキンスこそ、大丈夫なの?」
「ああ、俺は体力だけはあるからなあ……」

 言葉とは裏腹に、ドルキンスは息を切らしていた。いくら体力があるといっても、この修行はかなり疲れたのだろう。
 そもそも、魔力の制御に関しては集中力といった精神的な面で消耗する。そちらはいくら体力があっても厳しいだろう。

「兄上も、中々厳しい修行を進めてくるものだなあ……魔法の訓練というと、もっと魔弾とかから始まるのかと思っていたんだが……」
「それは、確かにそうだね。思っていた以上に、強引というか、なんといか……」

 ディゾール様の示した訓練は、かなり強引なような気がする。普通に考えて、ここまで疲れるのはおかしいと思うからだ。
 確かに、これは効率的なのかもしれない。ただ、初心者としてはもう少し簡単な訓練が良かった所である。
 ちなみに、今はディゾール様はいない。所用で生徒会室へと戻って行ったのだ。