派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 ディゾール様は、真剣な目でドルキンスを睨みつけていた。その視線に、ドルキンスは少し怯む。
 しかし、彼はその直後に表情を変える。図書室で見たのと同じ決意に満ちた表情になったのだ。

「兄上、確かに俺はシズカ嬢の決意に看過されて、兄上からの指導を受けようと思った。だが、俺は真剣だ。メルティナ嬢やキャロム君、それに兄上のようになりたいと、力を貸せるようになりたいとそう思っているんだ」

 ドルキンスは、はっきりとそう言った。怖いとさえ思えるディゾール様の眼光をものともせず、そう言い切ったのである。
 その言葉に対して、ディゾール様は笑う。それは、とても嬉しそうな笑みだ。

「ならば、よかろう。手加減はしないぞ?」
「ああ、よろしく頼む」

 ディゾール様の言葉に、ドルキンスはゆっくりと頷いた。その表情は、とても晴れやかなものだった。
 こうして、私達三人は、ディゾール様から指導を受けることになったのである。