派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「僕も、ドルキンスと同じさ。あなたの魔法の腕を見込んで、指導してもらいたいんだ」
「……」
「生徒会長、聞いているかい?」
「あ、ああ、すまない……」

 キャロムの言葉に対して、ディゾール様は反応しなかった。いや、できなかったというべきだろう。
 それ程までに、ドルキンスの言葉に動揺しているようだ。ここまで驚くということに、私としては驚きである。
 ドルキンスは、ディゾール様のことをひどく気にしていると思っていたが、それは逆も同じなのかもしれない。ディゾール様の動揺を見て、私はそんなことを思った。

「指導を望むのなら、もちろん手助けしよう。俺は努力する者への助力は惜しまないつもりだ……だが、ドルキンス、俺はお前に一つ聞かなければならない」
「な、なんだ、兄上?」
「お前は、本当に真面目に指導を受けるつもりはあるのか? 他の者に流されたという訳ではなく、お前に確固たる意志があるのか? それを問いたい」