派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「……二人とも、少しいいかな?」
「え?」
「うん? どうした? キャロム君?」

 そこで、私達にキャロムが話しかけてきた。なんというか、恐る恐るといった風である。
 確かに、私達は少し二人の世界に入っていたような気がする。キャロムからしてみれば、少し置いてけぼりだったかもしれない。

「そういうことなら、僕も参加させてもらえないかな?」
「え? キャロムも?」
「それは、兄上と一緒に指導してくれるということか?」

 キャロムの言葉に、私もドルキンスも首を傾げた。何故、彼がそんなことを言うのか、少しわからなかったからだ。
 キャロムは、既に魔法に秀でている。今更、私達と一緒に学ぶ必要があるとは思えない。
 ということは、ドルキンスの言っている通り、先生として参加したいということだろうか。

「いや、そうじゃないんだ。二人が強くなりたいのと同じように、僕も強くなりたいんだ」
「キャロム君は、もう充分強いんじゃないのか?」
「確かに、僕は人よりも優れた力は持っている。でも、それでもシャザームには対抗できなかった。体育館での戦いの時、僕はあの暗黒の魔女に歯が立たなかったんだ……」
「それは……」