派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

『だって、才能がない凡人が努力したって、無駄なんだから、そういう人達はこの三年間を遊ぼうかどうしようが関係ないもんね。どの道無駄だったら、遊んでもいいんじゃないかなって、僕は思うんだ』

 しかし、キャロムはディゾール様と同じかそれ以上のとんでもないことを発言した。
 才能がない凡人は何をしても無駄。その発言は、もしかしたら多くの人達にとって不快なものかもしれない。

『これを聞いて、僕を批判しようとしている人達は、まず僕に勝って欲しいんだよね……僕は、この年で新たな魔法を開発している。歴史上の多くの偉人達が成し遂げたことを、僕は成し遂げた。それが、君達にできるのかな? できないんだったら、僕の考えを否定しないで欲しいんだ。だって、君達は僕よりも才能がないんだから』

 キャロムの発言は、高慢な天才のものだった。彼の言葉に、私達凡人は反論できない。それだけのことを、彼は成し遂げているからだ。
 だが、それでも腹が立つのが人間というものである。ここにいる多くの人達が、キャロムに対して反感を持ったことだろう。

『さて、言いたいことも言ったし、新入生代表の挨拶はこれでいいかな? それじゃあ、入学式の続きをどうぞ』

 言いたいことを言ってから、キャロムは壇上を去って行った。その後に残ったのは、すっかり冷え切った会場だけである。