派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 リオーブ様の気持ちは、よくわかった。姉の魂をシャザームに奪われた彼からすれば、アルフィアはどうしても助かって欲しい存在なのだろう。
 そのために、私に消えて欲しいというしかない。苦しみながらも、その結論を導き出したのだろう。彼の表情からはそれが読み取れる。

「アルフィア様……私は、罪を犯しました。もしも、あなたが望むのなら……」
「ファルーシャ、やめてちょうだい。私は、そんなことを望んでいないわ」
「でも……」
「あなたは被害者よ。罪の意識なんて持つ必要はないの。それを忘れないで……」

 ファルーシャは、私にその体を差し出そうとしていた。その罪の意識から、そんなことを言い出してしまったのだろう。
 だが、彼女に罪なんてない。それどころか、一番の被害者だ。彼女のそんな要求を私は受け入れるつもりはない。

「アルフィア様……」
「……メルティナ」
「考えは、変わらないのですか?」
「ええ、変わらないわ」
「……それが、あなたの決意なのですね」
「ええ、そうよ」

 私の目を、メルティナは縋るような目で見てきた。彼女がこんな風な目で見てくるなんて、珍しいことだ。
 だが、彼女が優しいということは知っている。だからこそ、彼女がどんな気持ちなのかも理解できる。
 そして、きっと彼女も私のことは理解してくれているだろう。私の決意はもう揺るがないとわかってくれているはずだ。