派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「……私は、自分がこの世界から消えることに納得しています。怖くない訳ではありません。でも、私もディゾール様と同じように考えています」
「……そうですか」

 私は、真っ直ぐに自分の思いを打ち明けた。すると、バルクド様は悲しそうな顔をしてくれる。
 彼だけではない。他の皆もそうだ。
 それが嬉しかった。そして、悲しかった。こんなにも素晴らしい人達と別れなければならないということに、私は痛みを覚えていたのだ。
 だが、それでも考えは変わらない。それだけは、変えてはならないことだと思っているからだ。

「アルフィアさん……そんなの間違っているよ。どうして……どうして、あなたはそんなことを言うんだ」
「キャロム……」

 そんな私に、最初に話しかけてきたのはキャロムだった。
 彼は、その目に涙を滲ませている。初めて会った時に比べると、彼も随分と変わったものだ。それだけ、私に心を開いてくれたということだろうか。

「キャロム君、落ち着くんだ。アルフィア嬢だって……」
「わかっている。わかっているさ……」

 涙ぐむキャロムの肩に、ドルキンスが手を置いた。
 それに対して、キャロムは顔を歪める。ドルキンスが何を言いたいのか、彼もわかっているのだろう。
 二人なら、きっとこれからも上手くやっていけるはずだ。私は、ふとそんなことを思っていた。