派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 ドルキンスにも、悩みがないという訳ではないのだろう。
 だが、それでも彼は明るく振る舞っている。それは、すごいことだ。
 そういう所は、見習わなければならないだろう。私も、もっと明るく振る舞うことを心掛けるべきだ。

「おっと、話がそれてはいけないな……俺は、皆に伝言を言付かっていたのだ」
「え? 伝言?」
「兄上が、皆を呼んでいるのだ。なんでも、話したいことがあるらしい」
「ディゾール様が?」

 ドルキンスの言葉に、私達は顔を見合わせる。ディゾール様が私達を呼んでいる意味を考えたからだ。
 ディゾール様は、二人の他に魂結合魔法を修得しようとしている人だ。そんな人から呼び出される。それは、もしかしたらそういうことなのではないだろうか。
 そんな考えが、私の中に浮かんできた。恐らく、二人も同じようなことを考えているだろう。

「……わかったわ。他にも人は呼ぶのかしら?」
「呼んで欲しいと言われた人達には、既に声をかけてある。三人が最後だ。そういう意味では、ここにアルフィア嬢がいたことは幸いだったな」
「そうね……」

 ディゾール様が魔法を修得したかどうかはわからない。だが、その可能性は高いはずだ。
 そのため、私も改めて覚悟を決めなければならない。在るべき場所へと帰る覚悟を。