派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 魂結合魔法は、とても高度な魔法である。あの二人やディゾール様くらいしか、修得できる見込みがないのだ。
 だから、私は練習している人を支えることしかできない。情けないことではあるが、彼女達に頼るしかないのだ。

「……アルフィアよ、入ってもいいかしら?」
「あ、はい……」

 色々と考えている内に、私は空き教室まで辿り着いていた。
 私の言葉に対して、返ってきたのはメルティナの声だ。その声は、なんだか少し暗い気がする。
 どうしてそうなっているのかは、なんとなくわかっている。私がどうするのかを話してから、彼女はそんな態度なのだ。

「失礼するわね……二人とも、調子はどう?」
「あ、えっと……悪くはないと思います」
「あ、うん……そんな所かな」

 暗い態度なのは、メルティナだけではなかった。キャロムも、同じような態度である。
 まだ本人の口から聞いた訳ではないが、彼も私が何を考えているかはわかっているのだろう。
 今までの態度から、それはなんとなく察していた。あまり気にしないようにはしていたのだが。

「差し入れを持ってきたの。もしよかったら、どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
「ありがとう、アルフィアさん」

 私は、ここに来たことを少し後悔していた。こんな空気になるくらいなら、来なければ良かったのではないか。そう思ったのだ。