派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「……あの、アルフィア様、一つ聞いてもいいでしょうか?」
「あら? 何かしら?」

 そこで、メルティナは少し神妙な顔でそう切り出してきた。
 その顔に、私は少し怯んでしまう。なんだか、嫌な予感がしてきたからだ。

「もし私がこの魔法を修得して、アルフィア様の魂を元に戻したとします……そうしたら、あなたはどうされるのですか?」
「それは……どういう意味かしら?」

 メルティナの口から出た質問に、私は言葉を詰まらせていた。なぜなら、それは私が聞かれたくなかったことだっただからだ。

「……わからない訳ではないはずです。アルフィア様の体は一つしかありません。その体を必要としている魂は二つあります。その時、あなたはどうするつもりなのですか?」
「……そんなの決まっているでしょう? この体はアルフィアの体、私は今、それを借りているだけ。だから、彼女に体を返すわ」
「体を返したあなたは、どこに行くんですか?」
「在るべき場所へ帰るだけよ」
「それは……」

 私の言葉に、メルティナは表情を変えた。それは、悲しんでいるような怒っているような微妙な表情だ。それ程、彼女の中で感情が揺れ動いているのだろう。
 それが、私のためであるということは、素直に嬉しい。

「在るべき場所とは、一体どこなのですか?」
「……わかっているのでしょう? 話してはいないけど、あなた……というよりも、皆なんとなく察しているということは、私もわかっているわ」
「そ、それじゃあ……あなたは……」