派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「アルフィアさん、調子はどうだい?」
「あら? キャロム?」

 そこで、私達の元にキャロムがやって来た。彼がやって来たということは、レフェイラの治療が終わったということだろうか。

「レフェイラは、どうなったの?」
「とりあえず、元には戻ったよ。念のため、ベッドで寝てもらっているけど、多分大丈夫だとは思う」
「そう……それなら、良かったわね」
「ああ、僕も安心しているよ」

 キャロムは、本当に安心しているようだ。それが、表情から伝わってくる。
 レフェイラが元に戻ったことは、嬉しいことだ。これで、私達の目的の一つは果たすことができたといえる。

「レフェイラは何か言っていたかしら?」
「ああ、自分が暗黒の魔女に支配されたことは、覚えていたよ。自分が彼女の掌の上で踊らされていたことも理解していた」
「なるほど……」

 レフェイラは、状況を理解しているようだ。それは、こちらとしては話が早いので、ありがたいことである。