派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「キャロムさん、お気持ちはお察しします。ですが、今はファルーシャ様の話を聞く方が先です」
「あ、ああ、そうだね……」

 そんなキャロムを宥めて、メルティナはファルーシャの方に目を向ける。
 今の私達に重要なのは、彼女の話を聞くことだ。シャザームに取り憑かれていた彼女の話は、色々な疑問を解決する手がかりになるかもしれない。

「ファルーシャ様、よろしいでしょうか?」
「ええ、もちろんです。私が知っている全てをお話ししましょう」

 メルティナの言葉に、ファルーシャはゆっくりと頷いた。
 ちなみに、彼女の容体はそれ程問題がある訳ではないようだ。取り憑かれていたため精神的な疲労はあるが、肉体的には問題ないらしい。
 もっとも、彼女は一度病院で診てもらうべきだろう。何が起こっているか、完全にわかっている訳ではないのだから。

「私が暗黒の魔女に取り憑かれたのは、時が巻き戻る前の八歳の頃です」
「八歳……そんな時に、取り憑かれたのか……」