派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 話が始まる前に、リオーブは保健室に行くことを提案してきた。
 確かに、二人を保健室に連れて行った方がいい。いや、二人だけではないだろう。メルティナもキャロムもディゾール様も戦ったのだから、皆保健室に行った方がいいはずである。
 なんというか、色々あり過ぎて、私達は少し焦っていたようだ。一度、心を落ち着かせて冷静になるべきだろう。
 そう考えると、リオーブがとても冷静であることがわかる。怨敵が消滅した後に、ここまで他者を思いやれる彼は、とても素晴らしい人だといえるだろう。

「それでは、保健室へ行きましょう。話は、そこでもできますから……」
「え? ええ……」
 大きな事件があった後で、皆気が立っている。今のやり取りは、そういう風に受け取ることができる。
 ただ、私は少しだけ違和感を覚えていた。なんというか、メルティナの顔に不安というか、焦りというか、そういう感情が読み取れたのだ。
 それが何を意味するのか考えながら、私は皆とともに保健室に向かうのだった。