派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 メルティナは、片手でシャザームの魂を拘束しながら、もう片方の手に魔力を集中させていた。
 それは、私でもわかる程に強大な魔力だ。あの魔力で、彼女は暗黒の魔女の魂を消し去ろうというのだろう。
 彼女のその目には、決意が見える。一つの魂を葬り去る覚悟を、彼女は決めているのだ。

「メルティナ……」
「……アルフィア様」

 私は、メルティナの肩にそっと手を置いた。そのまま、私の魔力を彼女の体に流していく。
 この戦いは、私達の戦いだ。彼女一人に、その咎を背負わせたりはしない。

「……ありがとうございます」

 私とメルティアの魔力が混ざり合った剣が、彼女の手には握られていた。それは、私達の覚悟の剣だ。

「暗黒の魔女シャザーム! 滅びなさい! この世界の未来のために!」
「この忌々しい小娘どもがああああああああああ!」
「はああああああああああああ!」
「ぐああああああああああああああああああああああああああ!」

 メルティナの剣が、二人のシャザームに振るわれた。その魂が引き裂かれて、消滅していく。
 暗黒の魔女が、この学園に巣くう悪夢が、今消滅したのである。