派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「さて、それでは私の質問に答えてもらいましょうか」
「うくっ……」
「単刀直入に聞きましょう。あなたはファルーシャ様ではありませんね?」
「……ふっ」

 メルティナの質問に、ファルーシャは口の端を歪めた。それは、その指摘が図星であるからだろう。

「その正体を……言い当ててあげましょうか? 魂に関する魔法を極めており、その魂の行方がわかっていない者……あなたは、暗黒の魔女シャザームですね? ファルーシャ様の体にシャザームの魂が入り込んだ。そういうことなのでしょう?」
「……まさか、そこまでわかっているとは驚きだねえ」
「……やはり、あなたは」
「ああ、そうだよ。私はシャザーム……偉大なる天才さ」

 ファルーシャは、いやシャザームは、メルティナの指摘を肯定した。
 やはり、彼女は暗黒の魔女だったのだ。魂奪取魔法を開発した張本人は、魂だけとなってこの現代に生きていたのである。

「見事だよ、この私の正体まで掴むとは……」
「……あなたは、多くの者を操り、私を始末するために動いていた。そういうことですね?」
「ああ、そうだよ。この女を操り、そこから他の者達を扇動してきた。ここまで隠れれば、正体はばれないと思っていたんだけどね……素直に賞賛するよ。ただ……」
「……メルティナ!」
「詰めが甘い! 私が、何も対策していないとでも思っているの?」
「え?」

 驚いていた私は、メルティナの後ろから何者かが迫っていることに気がついた。
 その人物に、私は見覚えがある。あれは、レフェイラだ。魂を抜かれたはずのレフェイラである。