派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 メルティナに言われて、私は思い出した。そういえば、レフェイラを追いかける途中、私達は彼女に会っていたのだ。
 別に、廊下で知り合いと会うことなんて珍しいことではない。だが、あの状況で会ったというのは、リオーブの考えを裏付けるものになる。

「……そうだわ。彼女、入学式の前に……」
「……何かあったのですか?」
「彼女、あなたのことを私に話してきたのよ。特別な才能を持っているだとか、一部の貴族が敵愾心を持っているだとか。今思えば、それは私を煽っているような感じだったような気がするわ」

 そこで、私は入学式の前のやり取りを思い出していた。あの時、彼女はメルティナのことを唐突に話してきた。今思えば、あれは少し変だった気がする。
 メルティナのことをすごいと言い、一部の貴族は、自分達の地位が脅かされると恐れていると言っていた。思い返してみればみる程、あの時の彼女は私を煽っていたかのように思えてしまう。
 私を扇動して、メルティナを虐めさせようとしていた。あの時の言葉は、そういうことだったのだろうか。

「……この結論が、間違ってくれているといいんだが」
「リオーブ様……」

 様々な事柄が、ファルーシャを黒幕だと示していた。だが、それはできれば信じたくないことである。
 あのファルーシャが黒幕。本当に、そうなのだろうか。