派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

「アルフィア様、どうしたのですか?」
「メルティナ、魔法の実技の授業というのは、魔法を使う授業よね?」
「ええ、そうですよ……あ!」
「魔法の実技の授業で魔法を使うのは当然のこと。そこで魔力が検知されたとしても、それは何もおかしいことではないわ。つまり、そこでなら自由に魔法が使えるということよ」
「確かに、そうですね……」

 私達は、昼休み前に魔法の実技の授業を受けていた。そこでは、魔力を実際に使っているが、それは学園で禁止されていることではない。当然のことではあるが、実技の授業で魔法を使わなければ、授業にならないからだ。
 つまり、そこで魔力が検知されても気にも止められない。当たり前のことなのだから、気にする必要はまったくないからだ。

「キャロム、どうかしら? 体育館内で誰かがレフェイラに魔法を使った。そうは考えられない?」
「……ああ、とても単純だが、可能性はあるだろうね。いや、その可能性が高そうだ。それなら、問題は全てクリアできる」
「すごいな、アルフィア嬢、よく思いついたものだ」
「いいえ、別にすごくなんかないわ。何れ、誰かが気づいていたことだろうし……」
「それに最初に気づけたことが、すごいんじゃないか」