派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。

 教員達の出した結論は、納得できるものではない。しかし、恐らく、事実としてあるのは、校内で魔法を使ったのはレフェイラとキャロムだけということだ。
 その事実がある限り、彼女が単独犯であるという事実は覆せないだろう。魔法を使わずして協力したとも考えられない訳ではないが、その場合はどうやって魔力を高めたのかわからない。そんな方法は、誰も知らないことなので、証明することも難しいだろう。

「隠れて魔法を使ったのかしら?」
「……その可能性は、もちろん考えられることだ。ただ、魔法というものは強力な程魔力が大きくなるものだ。もし仮にあの迷宮魔法を作れる程の魔力があったとしたら、それを隠すのはかなり難しいものになる」
「そうなのね……」
「それに、学園の結界はかなり強力だ。魔力の検知についても、恐らくかなりの精度だろう。その中で魔法を隠すというのは、かなり難しいはずだ」

 隠れて魔法を使うことは、できない訳ではないようだ。しかし、今回の場合、それは難しいことであるらしい。
 それなら、やはりレフェイラが犯人ということになるのだろうか。納得できない結論でも、事実が示すことを私達は受け入れなければならないのだろうか。