運命の”アイ”ナンバー

「私特別になりたいんです」

えっと、美術展の続きで合ってるよのね。

「特別?」

「はい……その……」

どうしたんだ?急に黙り込んでしまった。
理由とか聞いた方がいいんだろうか、いや、夢に理由が絶対にあるとは限らない。

一緒に出掛けているとはいえ僕は部外者だ。そんな何処の誰とも分からない奴に詳しく話したくは無いのだろう。
一応はクラスメイトなのだけれども。

「行きましょっか」

「…そうだな」

笑って、そう言うしかないだろ。