信愛にとって劇的だったあのプロポーズからすぐ、籍を入れる為互いの両親に報告とあいさつを済ませる。優武信愛共に互いの義父義母と関係は良好、笑顔で言祝いでもらえた。もともと新居の相談はよくしていて、いくつもマンションを見て回っていい1LDKが借りられた。荷造りを計画的に済ませて信愛の大学卒業後本格的に新婚生活が始まった。

信愛にウエディングの願望はそれほどない。結婚式に費用と労力をかけるよりも新婚旅行や豪華な外食を何度も楽しみたいというのが本音だ。優武もそれに賛同してくれた。

優武は急に積極的になった。彼は毎晩のように信愛を求めた。育児本を読むのはさすがに気が早いのではと思ったが、でも妊娠をしたらこうしよう、子育てはこうして、どんなに忙しくても話し合う時間を毎日作って互いに支え合おう、そんな話をしては笑い合った。

新婚生活初のゴールデンウィークには第一回新婚旅行。行先は初めて旅行した客室露天風呂付きの温泉宿。あの時できなかった事をリベンジするというのがお互いの目標。