私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編


「………………私のカバンとって」

「ん?
 あぁ……はい」

香音にカバンを渡すとスマホを持ってどこかに電話をかけ始めた


「……………………あ、もしもし?…………うん………そう……………ごめんね…………ちょっとしんどくて……………本当ギリギリでごめん…………………うん………ありがとう………………大丈夫…………うん……うん…………翔太本当にごめんね………じゃあ月曜日に………」



そして電話を切っていた

「………翔太?」

「……約束断った
 雄斗とご飯行く」

「………………随分と仲がいいみたいだな
 名前で呼び合うくらいに………」

「……………ただの友達
 信じてよ………」

「信じてるけどねー?
 一応彼氏なんですよ
 他の男の名前呼んでるのがねー?
 彼氏としてはねー?」

「……………………」

「………っていう俺の嫉妬
 ごめんな、意地悪して」

「………………雄斗のバカ………」

「悪かったって
 そんな拗ねるなよー」

「………………ご飯……」

「うん、行こうな
 本当は嬉しかったよ
 俺のこと選んでくれて」

「…………翔太より雄斗といたいもん……」

「………………ちなみに本当に友達?」

「…………………今は……」

「………今は…か………」

「………………翔太は………元カレ……………何なら……雄斗も知ってる人だよ………」