私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編


「雄斗…………好き」

「知ってる」

「…………意地悪」

「ハハっ、ごめんって!
 俺も好きだよ、香音のこと」

「雄斗……………」

「これ終わったらどこかご飯食べに行こうか
 美味しいもの食べて帰ろ!」

「あ………えっと………ごめん………
 友達と用事あって…………」

「そっか………残念!
 また今度行こうな」

「うん………ごめんね」

「気にするな
 てか体調大丈夫?」

「体調は大丈夫」

「体調は?」

「…………………」

「まぁいいよ
 楽しんでこいよ
 何かあったらちゃんとその友達に言いなよ?」

「うん………どうせ気づかれるし……………」

「…………付き合い長いのか?」

「えっと…………まぁ………………」

「ふーん………男…?」

「………………………………」

「ほー………付き合いの長い男友達……ねぇ………」

「………………怒ってる…?」

「別にー?
 彼氏と会うのにその後他の男と会う約束してるとか、そんなことで怒るわけないじゃんねぇ?」

「………完璧に怒ってますよね…?」

「全然そんなことないけどー?」