私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編


「…………香音は、山中先生のこと嫌いになりませんよ」

「………充分、嫌われるようなことしましたから
 気を遣わなくて大丈夫ですよ」

「気を遣ってる訳ではなくて…………
 本当に香音は……山中先生のこと……好きだと思います
 一度嫌われるようなことをしたくらいで………香音は嫌いになったりしませんよ」

「…………そうだと嬉しいですけどね」

「大丈夫ですよ
 山中先生の思い………伝わってるはずですから……」

「…………………………」


そんな時、ちょうど香音が起きた

「お、香音おはよう」

「…………………………」

一度俺を見た後、無言で手についていた点滴をはずそうとした

「あ、こら!
 香音ダメだよ」

慌ててそれを止めた

「……………帰る」

「それ終わったら帰ろうな」

「……………やだ……」

「香音……もう少しだけ頑張ろう……?」

「…………後…どのくらい?」

「30分くらいです」

山中先生が答えてくれた

「…………………………」

「香音さん……すみませんでした」

「………………………」

「……………嫌われちゃいましたね
 ………僕のこと嫌いなままでいいので………治療だけは頑張ってください
 君の心には………もう触れませんから……」

「………………」

「では………30分後にまた来ますね」


そして山中先生は行ってしまった