私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編


「…………………………」

「香音さん………誰か一人にでも話すと結構楽になるよ
 それに解決策とかも考えられるし………」

この人…………もしかして心療内科の先生…………

「話すのは誰でもいいんだよ
 香音さんの話しやすい人で
 家族とか友達……山中先生や俺だって良い
 もちろん俺に話してくれたら、秘密はしっかり守るよ
 勝手に山中先生や家族に話したりしないからね」

「………………………」

「まぁ急にこんなこと言われても信じてもらえないよね
 だから………少しずつ、香音さんと信頼関係を築いていけたらなって思ってる」

そんなのいらない………


私に関わらないでよ…………

「香音さんの心に土足で踏み込んだりはしないから
 無理矢理聞き出そうとなんてしないから
 話せる範囲で話してもらえれば嬉しいな」

話せる範囲って何…………

何も話したくないよ……………

「…………………死にたい」

気づいたら出ていた言葉がこれだった

やばい………何でこんなこと言っちゃったんだろ………


とりあえずもうこんなところいたくない……!


勢い良く立ち上がったけど………


フラッ

「香音さん!?」

倒れかけたのを山中先生が咄嗟に支えてくれた

「大丈夫ですか!?
 やっぱり貧血が………」

「……やぁ………離して……」

そう言って山中先生を突き放そうとしたけど………

「ダメです
 やっぱり君は………無理しすぎです
 ちょっと休みましょう…?」

「嫌です…!
 離してください!」

「でも!」

「山中、離してやれ」

「後藤……」

「いいから」

「…………………」

私は山中先生から解放された瞬間、診察室を飛び出した