私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編


「雄斗も?」

「俺だって、香音がいなくなったら死にたいって思う
 同じところに行きたいって絶対思う
 何度もお前を失いかけて…………その度に同じこと思ったから」

「………………………」

「それに、後藤先生も言ってた
 精神的なものは、急に良くなることはほぼない
 ゆっくり時間をかけるしかないって
 だから、お前もゆっくりでいいから
 本当に死なないでくれれば、思うのは止めないし………………本当は嫌だけど、自分を傷つけるのも否定しない
 絶対嫌だけど!」

「嫌なら止めればいいじゃん」

「………………1番嫌なのはお前を失うことだから
 それなら………嫌でも許すしかない
 それでお前が踏みとどまってくれるなら」

「……………優しすぎ
 雄斗もさ、たまには自分の意見貫き通していいんだよ?
 いつも私優先で我慢してるじゃん」

「大丈夫、お前を死なせないっていうのは意地でも貫き通すから
 1番譲りたくないのは貫き通す代わりに、多少は相手に譲る
 これが社会の中で上手くやっていくコツだから
 特にお前は覚えとけよー」

「1番譲りたくないものか…………」

「結局な、全部自分の思い通りには出来ないから
 絶対に譲りたくない条件だけ考えて、あとはお互い良い感じの落とし所探すしかないんだよ
 夢を壊すようで申し訳ないけど、自分の意見を全部押し通そうとするのはやめろ
 周りとも上手くやれなくなっていくから
 まぁ、そこはあまり心配してないけど
 逆に全部相手に譲っちゃいそうで心配」