「でもお前は６年前……！」

「確かに俺は逃げられたよ
　でもそれは………俺が気づいてやれなかった部分でもある
　それに………俺自身も逃げてた
　香音と向き合うのに」

「………………」

「６年前……あぁなってしまったのは香音のせいだけではない
　俺のせいでもある
　だから………香音を責めるのはやめてくれないか？」

「雄斗………」

「それにさ、俺は香音が好きなの
　奏斗にも認めてほしいな
　奏斗に認めてもらえないまま付き合っていくのも俺は嫌だよ
　大切な人同士、仲良くしてほしいなー」

「……………香音、お前はどうなんだよ」

「…………６年前………みんなに酷いことをした………
　その事実はどうやったって変えられない……
　奏斗先生が言いたいことは良く分かる
　６年前、急に姿を消して何やってんだって感じだけど…………雄斗を深く傷つけた事実も拭えないけど…………これだけは言える
　雄斗のこと、誰よりも想ってる
　それは奏斗先生にも負けない自信ある」