「そうなんだけどさ………前の担当医が………たまに絡みに来るんだって
 香音は苦手なのに………その人に会うと過呼吸起こしちゃうみたいで
 多分何か言われてるんだと思うんだけど……………
 それで今日も、その医者に絡まれたみたいで…………しかもお腹と脚の辺り触られて……………香音の限界を超えちゃったんだろうな
 それで抜け出したみたい」

「そんなことが…………」

「それでさ………明日には戻らないといけないんだ
 だから嫌でも連れてくって言ったら………この様だよ
 過呼吸起こして喘息まで引き起こして………本当、何やってるんだろうな……」

「それは仕方ない
 雄斗は悪くない、彼女さんもな
 誰も悪くはないけど………雄斗はちゃんと話した方がいい
 彼女さんがそこまで嫌がるんだ
 無理やり連れて行くことはするな
 無理やり連れて行っても体の負担が大きい」

「………反省してます」

「………雄斗の気持ちも分かるからさ
 ただ彼女の病気を治したいだけなんだろ?
 苦しんで欲しくないから」

「そうなんだよ!!
 だから連れてこうとしちゃって………」