〜雄斗目線〜

「………いなくなった!?
 あっ………すみません…………」

俺は職員室で仕事をしていると病院から電話がかかってきた

しかもその内容は香音がいなくなった………

思わず大きな声を出してしまった

「山中先生……それは……本当ですか…?
 中庭とか屋上にいるとか…………」

「…………病院内をくまなく探しましたが…見つからず
 外に出た可能性の方が高いかと………」

「そんな………」

「すみません………
 もう少し早く着いていれば……」

「………………香音のスマホはありますか?」

「病室にありました
 お財布も……………恐らく何も持ってないかと………」

「…………………」

「……彼女が行きそうなところに心当たりありませんか……?
 早く見つけないと…………最悪な事態になる前に………」

「っ………香音はそんなに………?」

「……………追い詰めてしまったと思います」

「……………まだそう遠くには行ってないはずです
 俺も探しに行きます」

「でも下山さんは………仕事では…?」

「香音だけは………守らなきゃいけないんです
 絶対に見つけます
 最悪な事態が起こる前に」

「…………分かりました
 引き続きこちらでも探します」

そして電話を切った

「何かありましたー?」

電話を切ると関口先生と高梨先生が来た

「………………香音が病院からいなくなりました
 ちょっと探しに行って来ます」

「え、岩本が!?
 大丈夫なんですか?」

「水無瀬さん………余程何かあったということなんでしょうね………」

「…………次の授業までには戻って来ます
 高梨先生、少し抜けてもいいですか…?」

「………心当たりあるんですか…?」

「…………一応あります
 逆にそこにいなかったら本当に分からないですけど……」

「…………分かりました
 次の授業までには戻ってきてくださいね
 生徒にとって………今が大事な時ですから」

「ありがとうございます…!
 必ず戻って来ます…………見つからなくても」

「下山先生、私も一緒に行きます
 車の方が速いですよ」

「関口先生…………」

「岩本のこと心配ですから
 一緒に行かせてください」


そして関口先生と一緒に学校を後にした