私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編


「……………自分が1番分からない
 どうしたいのか………何がしたいのか
 この時期………自分が全然分からなくなる」

「………全部香音だよ
 どんな香音でもそれは全部お前だ
 否定する必要はない」

「……………………」

「人って一つの側面で出来てる訳じゃない
 いくつもの側面を持ってる
 俺が知っている香音の姿も数あるうちの一部に過ぎないと思う
 香音すら気づいていない側面もあるはず
 いくつもの側面を持って………今の香音がいるんだよ
 どれか一つでも欠けたらまた違う香音になってるはずだ」

「……………なんか先生みたいなこと言うね」

「一応先生だし
 まぁこんなに語らないけどな」

「でも語るときは凄く響く
 ちゃんと大切なことを教えてくれてる気がする」

「大切なこと言うときしか語らないよ
 まぁ響かない人には響かないけどな」

「そうなの?
 雄斗の言葉は響きそうなのに」

「よく言うよー
 お前だって響いてくれなかったくせに」

「えー、そうだっけ?」

「そうだよ!
 何度お前に生きろって言ったことか………」