私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編































「…………………っ」

ふと俺は夜中に目を覚ました

そして頭を上げて見ると…………ベッドに香音の姿がなかった

「香音…?」

そして机に目をやると………一枚の紙が置いてあった

"そのうち戻ってくる"

そのうちって…………いつだよ………

てか………いつからいない…………どこに行ったんだ……



そして慌てて香音の病室を出ると



少し先を歩いている山中先生を見つけた



急いで駆け寄り声をかけた

「山中先生…!」

「あ、下山さん
 どうかされました?」

「香音が………俺が寝ている間にどこかに行っちゃって………まだ戻って来てなくて………」

「………何か手紙とか残してませんでした?」

「そのうち戻る……とは書いてました」

「そのうち……ねぇ…………
 下山さん、これ持って行ってあげてください」

そして一つの鍵を渡された

「………これは…?」

「屋上の鍵です」

「屋上…?」

「……きっと、香音さんはそこに行きたいと思ってますから
 屋上に向かえば出会えると思いますよ」

「………何故屋上に…?」

「……………よく……屋上に行ってたんです
 玲華さんと一緒に………星を見に
 夜中に二人で抜け出して…………」

「そう……だったんですね………」

「あの頃はまだ規則が緩くて……自由に出入り出来たんですけどね
 彼女達みたいに抜け出す人が増えてきて………最近は夜中は鍵がかかってるんです
 きっと………香音さんはそれを知らない」

「…………………」

「香音さんの気が済んだら戻って来てください
 なるべく外にいない方が良いですけど………仕方ないですね
 他の人に出入りしてるところ見られないようにしてくださいね
 この鍵、院長が特別にくれたので
 医者全員が持ってる訳ではないですから」

「……分かりました
 香音見つけて戻ってきます
 鍵、ありがとうございます」