少しすると山中先生はこちらを見た
「今、前田君と下山さんを呼びました
それで………お願いなんですが…………嫌だったらもちろん断ってください」
「………何ですか?」
「君の胸の音を……前田君にも聞いて欲しくて
実際に聞いてみないと分からないこともありますし………彼に経験を積ませたいなと」
「…………まぁいいですよ、悠馬なら」
「本当ですか?
良かったです
命を預かっている立場上、大学生に実際にやってもらうというのが難しくて…………そういうのが嫌な患者さんもいるので…………
彼は優秀ですから………少し期待してるんですよ」
「悠馬……優秀なんだ…………」
「今ここに来ている大学生の中で1番優秀だと思いますよ
そもそもここに来れる大学生も優秀ではないといけないですし」
「……………悠馬は凄いですよね
少し知らない間で……だいぶ変わってた
将来……凄いお医者さんになるんだろうなって…………そう思いました」
「………彼はなりますよ
僕を超えるくらい凄い医者に」
そして診察室の扉が開いた


