「ちょっとじゃない!」

「そうだな
 ごめんな」

「………………………」

「そんなところ申し訳ないのですが今日は後ろから学生が見学してるので
 まぁ香音さんは気にせずいつも通り嫌がってて良いです」

そう山中先生が言うと初めて香音が顔を上げた

そしてその学生の方を見ると……

「……悠馬…?」

「………………覚えててくれたんだな」

「…………………」

「香音さん、知り合いですか?」

「まぁ……………はい………」

悠馬………か…………

コイツが…………香音の………

「えーと………先に診察だけしちゃっても…?」

「…………はい」

「じゃあ…………前田君と下山さんは少し外で待っていてもらえますか?
 知り合いにあまり見られたくないと思うので………」

確かにそうだと思ったので診察室から出た


それにしてもコイツと二人なのも…………気まずいな………



そんな中話しかけられた

「……………あなたが……香音がずっと想い続けていた人だったんですね」

「……下山雄斗と言います
 香音のこと………助けてくれてたんですよね?」