私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編




「んで、お前は何してたんだ?」

空き教室に入ると早速聞かれた


「ちょっと河本君と話してたら………」

「へぇ………そんなに話が盛り上がったんだ?」

「……………勉強教えてました」

「………数学か?」

「はい
 凄いですよね、まだ中学生なのにもう高校生の問題解いていて
 しかも結構難しい応用問題の半分くらいまで理解してました
 ちょっとヒントあげればすぐに解けるようにもなってたし
 河本君は凄いです!!」

「…………お前……そんなに仲良くなったのか……?」

「いえ、全然だと思いますよ
 本当、勉強教えてただけです
 そしたら時間見てなくて…………本当にすみません…………全面的に悪いのは私なので怒るなら私だけで………河本君は全く悪くないので……………」

「…………別に怒ってはない
 ただ、今後気をつけろ
 社会人として、時間は守らなければならない
 分かるよな?」

「はい………良く分かります」

「分かっているならいい
 今日は大目に見る
 次はないからな」

「はい…………」

「じゃ、お説教はここまで!
 お前から見て河本のことどう思う?」

「んー………凄くいい子ではあると思います
 ただ……………教室に入るのは少し辛いのかもしれませんね」