コンコン
「失礼します」
「先生!
玲華は!?」
「……………………」
何も言わない代わりに首を振った
「嘘………でしょ………?」
「香音さん………」
「嘘だよね…?
そんなの……嘘……だよ………」
「………すみません………」
「やだよ…!
何で玲華が!!」
「……………………」
「玲華に会わせて!
玲華と……話すの………
くだらない話して………二人で笑うの………」
「香音…さん…………」
僕が香音さんに触れようとした時
「触らないで!!」
「っ…………」
「もういいから……………出てってよ
玲華がいないなら…………もういい……」
「それは…!」
「放っておいてよ………先生には関係ない」
「……………また来ますから……
何かあったらいつでも呼んでください」
そして香音さんの病室も後にして病院から帰ることにした
家に帰っても考えることは玲華さんのことばかりだった


